志摩の家の構造計画
個人住宅でありつつもオープンな使い方をする14.5mx10.9mのボリュームに切妻の屋根を架けることがこの計画の主題である。リビングダイニングなどの名前はあるものの空間を横断して使われることが考えられるため、そこに屋根を架けるにあたり、構造部材で鉛直方向に面材などを用いてしまうと各空間が屋根レベルにおいて分断されてしまう。そこで切妻という形状をトラスとして機能させることで面材を排除し、屋根レベルにおいても視線が連続していくような構造計画とした。その切妻トラスは長手方向を6分割するように配置されそれらが屋根を支えつつ地震荷重を下部の耐震壁に伝達可能なように接合部を設計している。なお長手方向の水平力は棟ラインに配置された木ブレースにより下部耐力壁に伝達している。